「勝負強いから使う」 市和歌山・亀井、最高の一打

山口史朗
[PR]

(23日、選抜高校野球 市和歌山1-0県岐阜商)

 「前の打者が決めてくれると思うな。勝負強いからお前を使ってるんだぞ」

 半田真一監督からの言葉に、市和歌山の亀井新生(3年)は腹をくくった。

 「自分が決めてやる」

 九回、監督の言葉通りに前の打者は四球となり、1死一、二塁で回ってきた。いつもより指1本分、バットを短く持って2球目を強振した。中前へ強いゴロが抜ける。人生初のサヨナラ安打は、ようやく打てた「初安打」でもあった。

 秋の大会は背番号5で1番打者。だが、「1番を任されてプレッシャーにやられた」。5試合で15打数無安打3三振に終わった。

 「気持ちの面を強くするには練習するしかない」。素振りやティー打撃。多いときは1日500スイングと振り込んだ。

 そんな姿を監督は見ていた。「主役ではないがコツコツと自分でやっている」と、背番号は12になっても先発で使ってくれた。そして打った最高の1本。甲子園で「主役」になった。山口史朗