北海道・北広島の地価上昇のなぞ カギはボールパーク?

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原田達矢、中沢滋人
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 1月1日時点の公示地価が23日発表され、道内の住宅地、商業地、工業地などを合わせた「全用途」の平均は5年連続で上昇(1・2%)した。ただ、上昇幅は前年(2・8%)より縮小した。新型コロナウイルスの影響で繁華街の人出が激減し、札幌・ススキノや函館、旭川の中心部の商業地は下落。全道でも商業地の上昇幅は大きく縮んだ。一方、住宅地では上昇幅は縮んだが、札幌や近郊で伸びが目立つエリアもあった。

 全道の商業地は6年連続で上昇(0・6%)したが、上昇率は前年(4・5%)から大きく縮小した。道内最大の繁華街の札幌・ススキノ地区の中心部は2017年以降、年約20~30%の上昇だったが、今年は7・4%の下落となった。

 ススキノでは昨年11月から断続的に今年2月末まで時短営業や休業が要請され、多くの店が打撃を受けた。すすきの観光協会によると、昨年6月~8月の3カ月間でススキノ地区の約3800店の1割弱にあたる約300店が閉店したとみられ、その後の時短営業などでさらに閉店が増えたとみられる。閉店や休業でビルのテナント需要が減り、地価にも影響を及ぼしている。同協会は「なかなか先行きが見通せない」という。

 テレワークで都心のオフィス需要にも影が差している。オフィス仲介の三鬼商事札幌支店によると、2月時点の札幌市中心部のオフィス平均空室率は2・76%と、前年同期より1・14%上がった。担当者は「コロナの影響はあったもののまだ低い水準にとどまっている。今後コロナの影響による倒産増や、テレワークの拡大で企業がオフィス面積を減らせば、さらに空室率が上昇する可能性もある」と懸念する。

 一方、これまで海外からの投資需要で伸びてきたリゾートエリアはなお堅調だ。「ニセコエリア」のある倶知安町の調査地点は、上昇率が住宅地(25%)、商業地(21%)ともに昨年に続いて全国トップとなった。上昇率は前年より大きく縮んだが、それでも2ケタの伸びで、海外からの別荘地などの投資需要が地価を押し上げている。

上昇率全国トップ10に4カ所

 全道の住宅地は3年連続で上昇(1・5%)。上昇率は前年(2・2%)より縮んだが、堅調なエリアもある。なかでも札幌近郊の住宅地として注目される北広島市は、4カ所が上昇率で全国トップ10にランクイン(2~4位、6位)した。

 同市ではプロ野球北海道日本ハムの「北海道ボールパークFビレッジ」(BP)が建設中で、2023年の開業を予定。BPに隣接する形でJRの新駅も検討されている。

 同市にはすでに高速道路のインターチェンジもあり、BPによるにぎわいへの期待が高まる。今回上昇率が全国2位となった同市共栄町は、戸建て住宅が立ち並ぶなかに幼稚園や公園があり、子育て世帯に人気という。

 市内の物件を扱う不動産業者…

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