中谷美紀さんのオーストリア田舎暮らし 想定外に委ねて

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前田育穂
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俳優・中谷美紀さん

 もし、アンチエイジングの秘薬があるとしたら、その成分の一つはきっと、好奇心ではないだろうか。1年数カ月ぶりに取材した中谷美紀さんは、いつにもまして輝いていた。夫はドイツ人のビオラ奏者、ティロ・フェヒナーさん。ウィーン国立歌劇場管弦楽団などで活躍されている。中谷さんの日本とオーストリアでの2拠点生活は4年目。このほど、「オーストリア滞在記」(幻冬舎文庫)を出版した。昨年の春夏、ザルツブルクの山中にある自宅で過ごした日々をつづっている。

 日本からウィーンの自宅に帰宅したのは昨年3月18日。当時撮影していたドラマがクランクアップした日の深夜、夫と共にウィーンに飛んだ。もう少し遅かったら、国境が閉鎖されるところだった。

 本人は「田舎暮らしの生活雑記です」と謙遜するが、そのスケールは「雑記」の域を越えている。400字詰め原稿用紙で763枚の本書は、コロナ禍でのオーストリアの市民生活の貴重なルポだ。扱うテーマは、ドイツ語学習、健康食材の紹介、レストランガイド、レシピ、ガーデニングの資料集、子どもとの遊びのアイデアから、同国の歴史や音楽、美術の解説にまで広がる。中谷さんの好奇心や探求心の旺盛さが伝わってくる。とくに夕食の献立とBGMの音楽のペアリングは、まねしたくなるおしゃれさだ。

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