父を看取ったあの病院へ 野球部員が贈った感謝のアート

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黒田陸離
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 神奈川県内の高校8校の野球部員が15日、新型コロナウイルスの重症患者を受け入れている聖マリアンナ医科大学病院(川崎市宮前区)に、医療従事者へエールを込めたモザイクアートを贈った。発案した横浜翠陵(横浜市緑区)の主務で、マネジャーの津田有希さん(2年)には、エールとともにもうひとつ込めた思いがあった。

 同病院本館4階の廊下に飾られたモザイクアートの前で、先を急ぐスタッフらが足を緩める。描かれているのは、昨夏の高校野球独自大会の一場面。横浜翠陵の三塁手が、進塁してきた相手走者をアウトにする瞬間だ。

 8校202人の野球部員が病院職員へ感謝の思いを書き、自宅で撮った写真がちりばめられている。大きくつけたメッセージは「俺たちがとめる」。「若者の外出も感染拡大の原因と思い、自分たちが責任を持って行動するという決意を込めた」と津田さんは話す。

 1月上旬、緊急事態宣言が出されたことをきっかけに企画した。昨年、野球部は8月に独自大会に出場したが、体育系の多くの部では3年生の最後の大会が中止になった。

 「野球だけ特別と思われることもある。その分、自分たちから動いていくべきだ」。そう考えた津田さんは、田中慎哉監督や同期のマネジャーと相談、練習試合などで交流のあった上溝南、川和、藤沢清流、港北、荏田、市ケ尾、慶応にメッセージを募った。贈り先を考えたとき、津田さんの頭に浮かんだのは、中学1年生の時の記憶だった。

涙で父を見送ってくれた職員

 2016年9月、津田さんの…

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