あと何人死ななければ… 「安全」な街でも起きた銃乱射

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ボルダー=藤原学思、ワシントン=園田耕司
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 米コロラド州ボルダーのスーパーマーケットでの銃乱射事件を受け、米国で再び銃規制を求める声が高まっている。バイデン大統領は事件翌日の23日に演説し、規制強化を議会に呼びかけた。繰り返される悲劇に、現場では「法律を変えるまで、あと何人、死ななければならないのか」と訴える市民の姿があった。

 ひざをつき、涙をぬぐう男性。肩を寄せ、慰め合う女性。目をつぶり、現場に向かって祈る親子。

 窓ガラスが割れた店を出入りする捜査員。駐車場で実況見分を待つ数十台の車。道沿いに置かれる数百本の花束。思いをつづった手紙。犠牲者の名が記された10本の白い十字架。

 23日、フェンスに囲まれた現場を訪れる市民は絶えなかった。雪化粧をしたままのロッキー山脈が見える。自然豊かで治安も良く、最新の米誌の「住むべき都市」では、全米1位に輝いた。そんな街の生活の場で、事件は起きた。

 「ここは安全だと思ってた。でも、そんな幻想は断ち切られた」。マッサージ業のライアン・ボロウスキさん(37)は語った。22日の事件発生時、店にいた。

 自宅での妻との食事を終え、チョコバニラのアイスクリームを求めて広い店内に入った。だが、年に2回ほどしか訪れない店。冷凍食品コーナーが遠いことを知り、チェリー味のコーラとポテトチップスで我慢しようと思い直した。

 そのときだった。

 「パンッ」。冷凍食品コーナーの方から音がした。従業員が何かを落とした音であってほしいと。とっさに思った。だが、2秒後にも「パンッ」。銃だ。女性が顔をゆがめて走ってくる。間違いなく銃だ。続けてさらに6発聞こえた。出口を求め、全力で走った。

 殺人罪で訴追されたのは、ア…

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