「米国は人権問題に直面」 中国が報告発表 反撃狙いか

北京=高田正幸
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 中国政府は24日、「米国人権侵害報告」と題したリポートを発表した。「米国政府は深刻な人権問題に直面しているが、反省を欠くだけでなく、他国の人権状況に注文をつけている」などと指摘。新疆ウイグル自治区の人権状況などに批判を強める米国に反撃する狙いとみられる。

 約30ページの報告は新型コロナウイルスをめぐる医療格差や貧富の格差など六つの章を設け、米国に人権問題が存在していると指摘。人種差別の章では、アジア系やアフリカ系を標的とするヘイトクライム憎悪犯罪)の増加に触れ、「政府関係者が差別を扇動している」などと批判した。

 中国政府が24日に開いた会見では、米メディアの記者が「中国は内政干渉をしないとしているのに、なぜ米国の人権に関する報告を出すのか」と質問。国務院新聞弁公室人権事務局幹部は「我々が反対しているのは米国がうそをでっちあげ中国を攻撃することであり、事実に基づく建設的な批判なら我々も歓迎する。だから報告は内政干渉ではない」などと反論した。

 バイデン政権が人権問題で対中批判を強めていることに、中国政府は警戒感を強めている。18、19日の米中外交トップ会談では、ブリンケン国務長官が新疆や香港の問題などに触れて批判し、楊潔篪(ヤンチエチー)・共産党政治局員が激しく反発した。(北京=高田正幸)