紀平梨花、振り払った悪夢 2位発進、勝負のフリーへ

岩佐友
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 フィギュアスケートの世界選手権は24日、来年の北京五輪の国・地域別出場枠をかけて、スウェーデン・ストックホルムで開幕した。女子ショートプログラム(SP)は、昨年12月の全日本選手権女王の紀平梨花トヨタ自動車)が79・08点で2位だった。平昌五輪代表の坂本花織シスメックス)は6位。宮原知子(関大)は16位と出遅れた。16歳のアンナ・シェルバコワ(ロシア連盟)が81・00点で自己最高点を更新し、首位に立った。女子フリーは26日(日本時間27日未明)にある。今大会は男女ともに、上位2人の合計順位が13以内であれば、北京五輪の出場枠で最大の3を確保できる。新型コロナウイルスの影響で、選手や関係者と外部との接触を断つ「バブル」方式で運営され、無観客開催となった。

「SPは本当に大事」語っていた紀平、その演技

 2年前の悔しさを晴らす紀平梨花トヨタ自動車)の演技だった。

 冒頭のトリプルアクセル(3回転半)を着氷。続く3回転の連続ジャンプ、後半の3回転ルッツも着氷した。「三つのジャンプを降りられて、よかった」。右手でガッツポーズを作った。

 16歳で初出場した2019年の世界選手権は、SPでつまずいた。3カ月前のグランプリ(GP)ファイナルで平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(ロシア)に勝つなど、国際大会を6連勝して勢いを持って挑んだ大会だったが、ジャンプでミス。まさかの7位スタートとなり、表彰台を逃す4位に終わった。「3と4はすごく違う」とメダルの価値も知った。

 だからこそ、今大会を前に、紀平は言った。「やっぱりSPは本当に大事。SPでほぼ結果が決まる。前回は失敗したので、ノーミスで演じたい」

 念入りに準備した。2月は標高約1800メートルの米・コロラドスプリングスで約20日間、合宿。「マスクをしての高地トレーニングでしんどかったけど、体力もつき、心肺機能も上がった」。さらに昨年12月の全日本選手権から靴も変えた。「全日本の時より感覚はいい。アクセルは跳びやすくなっていると思う」と手応えを口にしていた。

 首位に立ったアンナ・シェルバコワはフリーで複数の4回転ジャンプを跳ぶ。一方で紀平も、昨年12月の全日本選手権で4回転サルコーを初成功させた。SPで約2点差の2位なら、十分優勝を狙える。

 まずは2年前の悪夢を振り払った。「(SPで)緊張も演技前の過ごし方も学びになった。すべてのジャンプ(の得点)をまだ伸ばせると思う。気を引き締めていきたい」。18歳は勝負のフリーに向かう。(岩佐友)

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