メキシコが大麻合法化へ 「銃弾」に変わる対カルテル策

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サンパウロ=岡田玄
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 メキシコで近く、娯楽目的での大麻使用が合法化される見通しになった。薬物流通を牛耳る強大な麻薬カルテルがはびこる国で、なぜ合法化なのだろうか。(サンパウロ=岡田玄)

 「もう『麻薬政府』は終わった。メキシコは前衛的な法律を勝ち取った」

 メキシコ下院で10日、大麻合法化に賛成する与党議員がこう演説した。上院でも近く審議される予定で、成立すれば、米州ではウルグアイカナダについで大麻を合法化した3番目の国となる。

 合法化の法案は、18歳以上の個人に28グラムまでの大麻所有と娯楽目的での使用を認め、自分で使うために大麻の苗を6本まで個人で栽培することも認めるという内容だ。一方、許可なく28グラムを超えて所持した場合は200グラムまでなら罰金、200グラムを超えると刑事罰が科せられる。大麻の栽培や加工、販売、輸出入は国が業者に免許を与えて管理する。

「麻薬戦争」の失敗

 メキシコでは大麻の合法化をめぐり、2015年に最高裁が自家用栽培と娯楽目的の使用を認める判決を出すなど、かねて議論が続いてきた。今回の動きを後押ししているのは、「麻薬戦争」の終結などを訴えて18年に就任したロペスオブラドール大統領だ。

 麻薬の大量消費地である米国と国境を接するメキシコは、生産や流通の要所として麻薬カルテルが勢力を拡大した。特に80年代以降には強大な力を持ち、政治にも影響を与えた。カルテル間の抗争も激化した。

 06年に当時のカルデロン政…

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