世界の「もの」に絵で出あう 博物館のような大型絵本

松本紗知
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 大画面いっぱいに描かれた動物や植物、乗り物に道具。ページをめくるたびに驚きと発見があり、広い博物館を歩いているような、わくわくした気持ちになる。世界の「いきもの」と「もの」を84のテーマで紹介する大判絵本シリーズ「いきものづくし ものづくし」(福音館書店)の1、2巻が、3月に刊行された。来年2月までの間に全12巻が出る。

 1冊につき、自然が生み出した「いきもの」四つ、人間が作った「もの」三つの計7テーマをとりあげている。関心のあるものだけでなく、世界のいろんなものに出あえるようにと、1冊のなかにさまざまなテーマを織り交ぜた。

 ページは見開きで縦38センチ、横60センチで、一般的な絵本と比べるとかなりの大きさ。そのページいっぱいに、各テーマの絵が迫力満点に描かれる。絵は全部で39人の画家が担当し、テーマによって絵の見せ方も変えている。

 たとえば1巻には、「くだもの」「つの」「およぎのとくいなさかな」「ぶんぼうぐ」といったテーマが収められている。

 「およぎのとくいなさかな」のページでは、ジンベエザメやメカジキ、クロマグロなどが、実際に泳いでいるかのような悠々とした姿で描かれている。一方「ぶんぼうぐ」は、クレヨン、おりがみ、ノートなどが、放射状に配置され、カラフルに彩られている。「くだもの」は、左半分のページでスイカやバナナなどの外観を描き、右半分で断面を見せた。

「組み合わせ」でおままごとも

 まずは絵そのものを見て楽しんでもらおうと、本編にはものの名前だけを入れている。それぞれのテーマに関連した文章は、各巻に別冊でつけた。

 書店での販売に先立って、すでに全巻が届いた幼稚園や保育園では、違う巻の違うページ同士を組み合わせて楽しむ子どもたちの姿もあったという。例えば、「おかし」と「だいどころのどうぐ」のページを開いておままごとをしたり、海の生き物を描いたページを上下に並べて、海の中の世界を自分でつくったり。「想像していた以上の読み方を、子どもたちがしてくれている」と、編集を担当した寺久保未園さんは言う。

 4歳から小学校低学年を主な対象にしているが、2歳ぐらいの子どもや大人も楽しめる。同じく編集を担当した、「あたらしいこどものほん」編集長・庄司絵里子さんは、「何かを知るために読むというよりも、知りたいことが増えていく本だと思います。文章がないので、いろんな見方ができる。1人で読んでも楽しいですし、家族やお友達とも、いろんな会話をしながら読んでもらえたら」と話していた。

 税込み2420円。3巻以降は、5月から毎月1巻ずつ刊行される。(松本紗知)