今夜サッカー日韓対決 コロナ規制下でも熱いソウル市民

ソウル=鈴木拓也
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 横浜市日産スタジアムで25日夜に行われたサッカーの日韓戦。韓国でも高い関心を集める宿命のライバル対決だが、今回は新型コロナウイルスの影響で、スポーツバーなどに集まるサポーターは少なく、盛り上がりはいま一つ。それでも、ソウル市民からは「日本にだけは絶対に負けられない」との声が多く聞かれた。

 韓国では新型コロナの防疫措置で原則、5人以上の会合が禁止されている。このため、大画面でスポーツ観戦ができるソウル中心部の飲食店も空席が目立った。多くのサポーターが自宅でテレビ観戦を楽しんだ。

 「韓国人にとって韓日戦は特別。絶対に勝たなければならない」。そう語ったのは大学生李仲訓さん(25)。彼女は同じ大学に通う日本人だが、韓日戦だけは譲れない。大学院生の朴旻均さん(28)も、日本人の彼女と遠距離恋愛中だが、「韓日戦は気持ちが熱くなる。チームの主力である欧州組を欠いた状態でも勝たないといけない」と話した。

 新型コロナの流行が続くなか、選手の感染リスクを懸念し、この時期の親善試合に「東京五輪開催の可否を確認するため、韓国の選手が利用されている」(30代の女性会社員)と否定的な意見もある。メディアも「日本は今回の韓日戦を東京五輪の広報に活用しようとしている」(中央日報)と指摘。国民の請願を受け付ける大統領府のサイトには、韓日戦の中止を求める請願が出され、約3万人が賛同した。

 それでも、歴史問題で日韓関係が悪化するなか、スポーツなどを通じて交流する機会は重要との意見も聞かれた。芸能事務所の男性社員(46)は「韓日関係が政治的に良くないだけに、スポーツや文化の交流は大事。重要なのは勝ち負けではなく、互いを尊重して試合を楽しむことだ」。無職の男性(65)も「正々堂々と試合に臨む選手に拍手を送るのがサッカーの楽しみ方。韓日関係が急によくなることはないが、スポーツなどの交流を地道に続けていけば、お互いを理解できるようになる日は来る」と語った。(ソウル=鈴木拓也)