中3自殺、厳しい練習は「部活動の意義を逸脱」第三者委

片田貴也
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 茨城県高萩市で2019年4月に市立中学3年の女子生徒(当時15)が自殺した問題で、市が設けた第三者委員会は報告書をまとめ、25日に公表した。部活動の顧問が威圧的な指導を繰り返していたことが発覚していたが、第三者委は自殺の原因は複合的で「単純明快な説明は困難」とした。一方で、試合に勝つための厳しい練習を肯定する見解が、威圧的な指導を助長したとして、運動部の改革を提言した。

 女子生徒は19年4月30日に自宅で死亡した。市教委によると、遺族から提供された紙に、生徒の手書きで、部活顧問の男性教諭が部員たちに「殺すぞ」「殴るぞ」などと暴言を吐いたり、肩を小突いたりしたことなどが記されていた。市教委の調査に教諭はそうした言動を認め、「叱咤(しった)激励のためだったが、行きすぎだった」と話していた。

 今回の報告書は、非公開を望む遺族の意向に配慮して、自殺に至った理由など具体的な記述部分は黒塗りで公表された。

 ただ、再発防止策の提言で、学校や自治体の自殺予防対策の不十分さとともに、部活動の問題点についても言及。「勝利経験が生徒の成長を促すとの考えから、試合に勝つための厳しい練習を肯定する見解は、生徒の自主的・自発的な参加という部活動の本来の意義を逸脱している」と指摘した。部活動の参加が事実上義務化されている点は改める必要性があるとした。

 報告を受けて、遺族は「先生方が出してくださった結果が、各部署で共有され、いかされることで、同じような悲しい事件が二度と繰り返されることがありませんように心から願います」とのコメントを出した。(片田貴也)