「古希」の2文字 綾小路きみまろさんが思ったことは…

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聞き手・松本紗知
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 「あれから40年!」と聞けば、この人の声がすぐ浮かぶはず。中高年への愛にあふれた毒舌漫談で、2002年にブレークした綾小路きみまろさん。70歳になった今も体一つでステージに立ち、1時間しゃべり通しで、会場を沸かせている。第一線で活躍し続けるその秘訣(ひけつ)とは。

滑舌の秘訣は「胸でしゃべる」

 ――エネルギッシュなステージです。声量も相当なものですね。

 「言葉で伝えるものですから。はっきりした滑舌と、ろれつと、声の大きさ、そういうもので伝わると思っています」

 「心がけているのは、胸でしゃべる、肩でしゃべること。そうすると、上を向くでしょ? 前かがみになってしまうときは、自分で自信のないとき。お客さんは2階、3階までいますから」

 ――当日のネタの構成は、事前に決めているんですか。

 「出たとこ勝負です。頭にいろいろ引き出しがありますので、ちょっと笑いが少ないと思ったら、うけるやつを持ってこよう、みたいなね。だから、同じステージは2回できないんです」

 「難しいのはバランス。『鉄板のネタ』ってあるんです。『きみまろさん、あれを言ってほしかった』とか、『あれを聞きに来たんだ』という。でも、それってかなり最初の頃のネタなので、『まだあのネタやってるの?』と言われるんじゃないかとも思ってしまう。だから、新しいのを一つか二つは必ず入れるようにはしています」

 「そうやって1時間の中でうまくまとめて、今日は70点だったな、80点だったな……と、自分で点数をつけながら終わるわけです。そしてお客さんが帰った後に、興行主に聞くんです。『帰るとき、お客さんはどんな反応でした?』と。『来てよかった、スッキリした、久しぶりに笑った、とか、そう言ってらっしゃる方が多かったですよ』と聞くと、それが一番うれしいですね」

自分を紹介してもらいたい

 ――以前テレビ番組で、びっしりと書き込んだネタ帳を拝見しました。

 「いつも持ち歩いていて、自分が思いついたことを、新幹線や飛行機の中で書くんです。テレビを見ていても、なにか面白い発言があれば、ぱっとメモをとります。使う使わないは別にして、いずれ役に立つんじゃないか、ネタにできるんじゃないかと。行き詰まったときには、昔のネタ帳を引っぱり出して、調べたりもしています」

 ――下積み時代が長かったそうですね。

 「歌い手さんの前座や司会をやっていました。キャバレーのあと、歌謡ショーの司会をやって……。森進一さんが一番長くて10年、伍代夏子さんが7年、小林幸子さんが4年半。約30年間、そういう期間がありました」

 「司会だと、誰も自分を見て…

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