雪崩事故、高校生の遺族「今も葛藤」 初の合同追悼式へ

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平賀拓史
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 2017年3月、栃木県那須町で雪崩が起き、県立大田原高校の山岳部員ら8人が犠牲になった事故から27日で4年を迎える。多くの遺族は県教育委員会側の対応に不満を抱き、これまで別々に追悼式を開いてきたが、26日午後、初めて合同で開くことになった。

 亡くなった奥公輝(まさき)さん(当時16)の父、勝さん(49)は事故後、県教委が設置した、部活動の登山のあり方を考える会議に参加。メディア取材にも積極的に応じてきた。それでも県教委の再発防止の取り組みは不十分と感じている。

 「私たちが声を上げなければ、将来同じ事故が起きてしまった時、犠牲者や家族に『17年の事故で関係者は何もしなかった』と恨まれてしまう。そうなることは絶対に避けたい」

 亡くなった生徒と教員の8遺族のうち6遺族は、県や県高校体育連盟、講習会で指導していた3教諭=業務上過失致死傷容疑で書類送検=などに対し、「真摯(しんし)な謝罪」などを求めて民事調停を申し立てている。遺族側は3教諭の出席を繰り返し求めているが、申し立てから1年が経った今も姿を見せていない。

 多くの遺族は事故の1年後に県教委などが開いた追悼式を「遺族側に相談がなかった」として欠席。3教諭の口から事故発生時の状況を聞きたいという要望も実現せず、県教委側への不信感がぬぐえないため、遺族側は19、20年は独自に慰霊式を開いた。

 だが、「関係者が全員集まってこそ事故の風化が防げる」「県教委側で独自に式をやっても後世に間違ったものを残してしまう」などの意見が出て、遺族側は今年、初めて合同開催を受け入れた。式典には3教諭の出席を求めている。

 奥さんは「絶対に一緒にはできないと思っていた。今も葛藤はある」と話す。山岳部副顧問で引率中に亡くなった毛塚優甫(ゆうすけ)さん(当時29)の父辰幸さん(68)も「3人に来てもらい、手を合わせてほしい」と願う。「責任の解明は別の話。将来性、継続性を考えて決めた」ともらした。

 奥さんは事故前、「東京の大…

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