安保理の北朝鮮制裁委、緊急協議へ ミサイル発射に対応

ワシントン=藤原学思
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 北朝鮮が弾道ミサイル2発を発射したことを受け、国連安全保障理事会北朝鮮制裁委員会は26日午前10時(日本時間同午後11時)から、緊急協議を催して対応を話し合う。米国連代表部が取材に明らかにした。

 弾道ミサイルに関するあらゆる活動は、2006年の対北朝鮮安保理決議で禁じられている。安保理は同年以降、北朝鮮に対して段階的に制裁を科してきた。

 16~17年は、石炭の輸出や石油精製品の輸入の量に制限をかけたり、北朝鮮労働者の受け入れを禁止したりと、制裁を一段と強化。だが、中国やロシアが北朝鮮の後ろ盾となっていることもあり、制裁が形骸化している状況が続いている。

 バイデン米大統領は25日の会見で、今回のミサイル発射安保理決議違反に該当すると明言した。今回の制裁委の協議も米国が要請した。

 北朝鮮によるミサイル発射が相次いだ19年は、トランプ前大統領が短距離弾道ミサイルを問題視しない姿勢を貫いており、欧州の理事国によって安保理協議が開かれていた。米国としては改めて国際社会と協調することで、北朝鮮の挑発がエスカレートしないよう、歯止めをかけたい思惑があるとみられる。

 制裁委は安保理決議違反が疑われる事案について議論し、制裁措置を検討したり、その対象となる個人や団体を指定したりする権限を持つ。06年の北朝鮮の核実験を受け、安保理決議によって設置された。安保理の理事国全15カ国で構成され、現在はノルウェー国連大使が委員長を務める。(ワシントン=藤原学思)