飲み過ぎ防げ 缶や瓶にアルコール量の表示を検討 政府

石川春菜
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 政府は26日、「アルコール健康障害対策推進基本計画(第2期)」を閣議決定した。酒類の容器にアルコールの度数だけでなく、量も表示するよう業界に検討を求めることを盛り込んだ。アルコールの摂取量をわかりやすくすることで、飲み過ぎを防ぐ効果を期待する。

 厚生労働省生活習慣病のリスクを高める飲酒量を、1日平均アルコール量で男性40グラム以上、女性20グラム以上としている。酒類を販売する時には容器にアルコール度数を表示することが義務づけられているが、実際のアルコール摂取量がわかりにくいため、量の表示の検討を業界に求める。

 背景には、アルコール度数が7%を超える「ストロング系」の缶チューハイが普及し、依存症との関係を指摘する声が出ていることもある。これに先立ち、ビール大手4社はホームページや商品でアルコール量をグラムで表示する方向で準備している。

 計画はアルコール依存症などを防ぐことが目的で、第2期は2021~25年度が対象。ほかにも、依存症の早期発見などのための医療従事者向けの研修プログラムを普及させることなどが新たに盛り込まれた。

 16~20年度が対象の第1期の計画では、生活習慣病のリスクを高める量の飲酒者を成人男性15・3%(10年度)から13・0%に、成人女性7・5%(同)から6・4%に引き下げることを掲げた。19年度は男性が14・9%と微減したが、女性は9・1%に増えた。この目標は継続して達成をめざす。(石川春菜)

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