有名建築家の設計「誰が必要なんだ」 復興予算に光と影

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編集委員・大月規義
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経世彩民 大月規義の目

 10年間で総額32兆円の国費をかけた東日本大震災の復興事業。このうち4.4兆円は、仕事や生きる糧を失った被災者の救済に使われた。「なりわいの再生」と呼ばれ、1万社以上を救った。ただ、問題もあった。

 3月3日に開業から4周年を迎えた宮城県南三陸町の「さんさん商店街」。新型コロナウイルスの影響で周年記念イベントは2年連続で中止となった。客がまばらな分、商店街の真ん中に立つモダンな休憩施設「さんさんコート」が目を引く。

 無垢(むく)の木材を使い、太陽光をさんさんと取り込むデザインは、新国立競技場の設計も手がけた日本の代表的な建築家、隈研吾氏が監修した。この休憩施設を取り囲むように、飲食店や小売店が30店近く軒を連ねる。

拡大する写真・図版新型コロナウイルスの影響で首都圏からの観光客は減っても、近隣の客らでにぎわう南三陸さんさん商店街=2020年5月、宮城県南三陸町

 南三陸町では津波で約800人が犠牲となり、建物3千戸超が全半壊した。それでも震災から1年足らずで仮設商店街を開いた。

 問題はそこからだった。

 商店街の前会長、阿部忠彦さ…

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