巨大ITに規制強化の包囲網 米与野党が一致、分割論も

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サンフランシスコ=尾形聡彦
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 米ソーシャルメディア大手の3首脳が25日、1月の米議会襲撃事件後初めて、下院の公聴会に臨んだ。襲撃事件では「大統領選が盗まれた」と根拠のない偽情報がSNS上で拡散したことが背景にあるだけに、責任を追及する声は一層強まっており、米IT大手に対する規制強化で米与野党の足並みがそろい始めた。

 フェイスブック(FB)のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)、グーグルのスンダー・ピチャイCEO、ツイッターのジャック・ドーシーCEOが顔をそろえたオンライン形式の公聴会は、激しい展開になった。

 「米議会への攻撃につながった偽情報の拡散で、あなたのプラットフォームには責任があるか? イエスかノーかで回答を」

 米下院のエネルギー商業委員会のドイル小委員長(民主)は質疑冒頭でいきなりこう追及。ザッカーバーグ氏が「私たちの責任は効果的なシステムを作り上げることで……」と答えようとすると、ドイル氏は「質問に答えていない」と遮り、「ピチャイ氏、あなたはイエスかノーか」と矢継ぎ早に質問した。結局、「イエス、しかし、(責任があるのは)プラットフォームだけではない」と比較的正面から答えたのはドーシー氏だけだった。

 米議会襲撃事件の背景には、トランプ前大統領らがツイッターなどで「選挙が盗まれた」と根拠のない主張を繰り返し、FB上などで同氏の支持者たちがグループの連携を強めたことがある。議員らは「選挙についての偽情報は昨年、11億回もやりとりされた」などと、SNS大手側の対応不足を繰り返し指摘した。

 IT大手の首脳が出席する公聴会は昨年もたびたび開かれたが、従来は民主党側が「偽情報の取り締まりが不十分」と批判する一方、共和党側は「保守派の意見を不当に排除している」と訴えて議論がかみ合わず、政治的な思惑が先行していた。25日は、多くの共和党議員が「SNSなどネット上のいじめで10代の子供たちの自殺が急増している」と、不適切な投稿に対するSNS大手の対応不足への批判を強め、足並みがそろった形だ。

「中毒作り出しているのでは」

 与野党で歩調が合い始めたのは、IT大手に対する規制強化の流れも同様だ。

 共和党のジョンソン議員は、SNS大手をたばこ業界に例えた。

 同氏は、米国でたばこ大手へ…

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