米英、ミャンマー国軍系企業に制裁 死者は320人に

バンコク=福山亜希
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 米財務省は25日、クーデターで権力を握ったミャンマー国軍系の複合企業2社を制裁対象にしたと発表した。英政府も同日、このうち1社を制裁の対象とした。ミャンマーではクーデターに抗議する市民らへの弾圧が一段と強まっており、現地の人権団体「政治犯支援協会」によると、25日までに320人が殺害されたという。

 米国の制裁対象はミャンマー・エコノミック・ホールディングス・リミテッド(MEHL)と、ミャンマー・エコノミック・コーポレーション(MEC)。銀行やホテル、製鉄など幅広い企業を傘下に持ち、国内経済に強い影響力を持つ。株式は国防省のほか、ミンアウンフライン最高司令官ら国軍の現役、退役幹部らが個人で保有している。

 制裁で米国内の資産が凍結され、米国民や米企業などとの取引が原則として禁じられる。ブリンケン国務長官は声明で「(制裁は)クーデターを主導した者や国軍の経済的利益、国軍による残忍な抑圧を支える資金を標的にした」とし、暴力の停止や拘束者の解放などを国軍側に求めた。

 英国も25日、MEHLへの制裁を発表し、ラーブ外相は声明で「市民を弾圧するための資金源を枯渇させるのに役立つ」と訴えた。

 ミャンマー国内では国軍が重視する「国軍記念日」を27日に控え、緊張が高まっている。AFP通信によると26日未明、クーデターで拘束されたアウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)のヤンゴン本部に何者かが火炎瓶を投げ込んだ。けが人はでなかったが、玄関が焼け焦げたという。(バンコク=福山亜希)