タリバーン、駐留米軍へ攻撃再開を示唆 撤退延期を牽制

バンコク=乗京真知
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 アフガニスタンの反政府勢力タリバーンの報道担当者は26日、米国がアフガン駐留米軍の撤退延期を検討していることについて「米国の合意違反は明確で、責任を問われることになる」と非難する声明を出した。期限の5月1日までに撤退しない場合、駐留米軍への攻撃を強めるものとみられる。

 声明は「(米国が5月1日までの完全撤退を約束した)合意は20年続く紛争を終わらせる最短の道だ」と指摘した上で、米国が合意を守らない場合は「外国部隊に対する聖戦を続けざるを得ない」とした。

 タリバーンとしては駐留米軍を早期に撤退させることで、権力を再び掌握したい思惑がある。

 バイデン米大統領は、25日の記者会見で「(完全撤退の)期限を守ることは難しい」と語り、延期の可能性を示唆。「長い期間とどまるつもりはない」とも述べ、撤退を目指す方針は変えない考えも強調した。

 駐留米軍の撤退時期を巡っては、トランプ前大統領が昨年2月、タリバーンとの間で合意を結び、今年5月1日までに駐留米軍を完全撤退させる代わりに、タリバーンが駐留米軍への攻撃を止めることなどを約束した。合意後、タリバーンは駐留米軍への攻撃を控えたが、アフガン政府軍への攻撃は止めず、治安が低迷。完全撤退した場合の混乱は避けられそうになく、バイデン大統領はアフガン戦略の見直しを迫られている。(バンコク=乗京真知