障害のある職員、周りに負い目? 県教委が職場改善急ぐ

有料会員記事

中村瞬
[PR]

 障害者雇用率が全国的にも低い水準にある群馬県教育委員会が、ようやく改善に本腰を入れる。2021年度から2年間で計182人を新たに雇用する方針を決め、障害者と支援員の活動拠点も新設する。就労支援に取り組む関係者からは「数値達成ではなく定着できる労働環境を」と求める声が上がる。(中村瞬)

 県教委総務課によると、昨年6月時点の障害者雇用率は法定の2・4%(3月から2・5%に引き上げ)を大きく下回る1・25%。全都道府県教委の中でワースト2位だった。

 厚生労働省からは昨年3月、「障害者の採用計画で一定の改善がみられない」として「適正実施勧告」を受けた。18年6月時点の法定雇用率を達成できず、同省の指導で19年1月から2年間の障害者採用計画を作ったものの、1年経っても改善がみられなかったためだ。

 今後の計画では、21年度に81人を新規雇用し、退職者を差し引いても20年度の148人から222人に増やす。翌22年度の新規雇用は101人で計306人となり、雇用率は2・55%になるとしている。

 21年度の新規雇用の内訳は県立学校10人、市町村立学校30人、県教委事務局11人のほか、就労習慣や技能を身につけるため、非常勤で最長3年間雇用する「チャレンジ雇用」の枠を県立学校で19人増やす。

 県総合教育センター(伊勢崎市)には21年度から「障害者就労支援ステーション」(仮称)を設置し、障害者7人を雇用。近隣の県立学校や小中学校からの依頼を受け、チームで校務補助を担う。障害者から仕事の相談を受ける支援員も併せて配置する。

 県教委総務課の担当者は「雇用率の改善だけでなく、教職員の長時間労働解消や、児童生徒が共生社会についてより考えられるようになる効果も期待したい」と話す。

まず「すいません」という言葉が出てしまう

 非正規雇用の障害のある職員が担うのは校務補助が中心だ。図書整理、植栽管理、印刷、清掃、廃棄資料の分別、行事準備など。県教委総務課の担当者は「障害によって担える業務が異なる。教員が担っていた業務内容からの丁寧な切り出しが重要だ」と話す。

 精神障害がある40代の男性は、実習を経て昨年6月から県立高校の事務職員として働いている。

 取り組んだ業務の一つが図書…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。