コロナが促した規制緩和 テラス席やタクシーの貨物配送

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神山純一
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 人々の暮らしを大きく制約しているコロナ禍。多くのサービス業が利用客の減少に悩む一方、こうした変化が古くなった規制の緩和を促した面がある。飲食店やタクシーには特例で業務の拡大が認められ、一部はすでに恒久化されている。

 阪急大阪梅田駅の北側にある、すし店「鮨(すし)とSAKE 茶屋町Marry」は3月、店先の歩道に立ち飲み用の机を初めて置いた。管理する大阪市から、幅3メートルの余地を歩行者に確保することなどを条件に占有の許可をもらったためだ。

 国や自治体はこれまで、歩行者の安全確保を名目に飲食店が机やイスを歩道に出すことをほとんど認めてこなかった。ただ、コロナ禍で収入減に苦しむ飲食店の支援や店内での密を防ぐため、昨年6月に国土交通省が「コロナ占用特例」と銘打って柔軟な運用を始め、全国の自治体にも同様の対応を求めた。

 今年1月19日現在で全国360件の許可が出たが、今のところ「大きな危険を招いた事案はない」(国交省の担当者)。このため、当初は暫定的な特例だったが、今年3月末までの期限を9月まで延長。その後も利用を続けられる制度も用意し、制度を恒久化した。

 すし店の歩道の席で大阪府池田市の会社員、長岡吉成さん(42)は今までこうした席が認められてこなかったことに驚きつつ、「今後はもっと広がるとよいですね」と話していた。

 店主の三宅真理さん(36)は「厳しい経営が続いてきたが、これから春を迎え、外で飲みやすい気候になる。テラス席で客を呼び込みたい」と期待する。

 昨年4月から、タクシーが飲食店の料理を運べるようになったのもコロナ下の特例だ。1951年に施行された道路運送法は、タクシーをあくまで移動手段と位置づけ、貨物輸送は認めてこなかった。

 ただ、客の減少に苦しむ飲食…

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