中国大使館、仏の学者を「ごろつき」 仏外務省が抗議

台北=石田耕一郎、パリ=疋田多揚
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 フランスの上院議員が台湾訪問を予定していることが明らかになり、中国の在仏大使館がこの議員に手紙で訪台中止を求めたほか、大使館の対応を批判した仏学者をツイッターで「ごろつき」と批判するなどした。仏外務省は23日、中国大使を呼んで抗議した。

 訪台を予定しているのはリシャール議員。国防相を務めたこともあり、台湾外交部によると、仏上院で台湾友好議員連盟の代表を務め、2015、18年にも台湾を訪問している。

 AP通信などによると、リシャール氏の訪台予定が明らかになった2月、在仏大使館がリシャール氏に手紙を送り、訪台中止を強く要求。今月中旬、この対応に疑問を呈した仏の中国研究者をツイッター上で「ごろつき」と批判。さらに同21日には大使館の公式サイトで、名指しは避けつつも「学者のコートをまとった狂犬」などと糾弾した。

 中国大使館のこうした対応を受け、仏のルドリアン外相は22日、「中国大使館の言動は受け入れがたい」とツイート。AFP通信によると、盧沙野・駐仏大使は仏外務省に呼ばれ抗議を受けた。

 中国は昨年9月にもチェコの上院議長らの訪台に反発し、チェコ産ピアノの輸入を禁じたほか、同行したチェコ企業を中国市場から排除するなどしていた。

 盧大使は昨年4月にも、大使館のホームページで仏など欧米諸国新型コロナウイルスへの対応を批判。「欧米は中国での感染がわかってからの2カ月間、何をしていたのか」「介護施設では職員が職場放棄し、高齢者を飢えと病気で死ぬがままにしている」などと独自の主張を展開し、ルドリアン氏から抗議を受けた。(台北=石田耕一郎、パリ=疋田多揚)