仙台育英、東北初の優勝ならず 「必然のエラー」を糧に

高岡佐也子伊藤雅哉
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 (29日、第93回選抜高校野球大会準々決勝 天理10―3仙台育英)

 2011年の東日本大震災から10年の節目の年に、東北勢初の優勝を目指した仙台育英は、8強の結果を残して甲子園を去った。「大会屈指」の天理の右腕・達孝太を対策して臨んだが、勝利には届かなかった。

 仙台育英は、達の高めに浮く直球を徹底的に見極めた。一回は2者連続で三振に倒れながらも、その後3者連続で四死球で2死満塁。得点はできなかったが、達にこの回だけで23球を投げさせた。

 2点を追う三回、チャンスは訪れた。「塁に出て流れを変えよう」と、仙台育英の八巻(やまき)真也(まさや)が狙っていた低めの直球を右翼スタンドに運んだ。さらに犠飛で追いついた。

 毎回走者を出し、四回までに達に87球を投げさせた。だが、その裏の守り。秋の公式戦では無失策だった遊撃手・渡辺旭が3失策。左翼手・遠藤太胡のもたつきなどもあり、4点を勝ち越されてしまう。

 前日に大量に降った雨の影響か、グラウンドの状態は良くなかった。それでも、須江航監督は「不運だと思っていたら東北の歴史は変わらない。必然のエラーだった」と、真っ正面から受け止めていた。

 二回から救援したエースの伊藤樹は「ここぞという場面での直球の質や、空振りを取れる変化球、メンタル的なところもまだまだだなと思った」。

 大量リードされた後は、打線も淡泊だった。

 開会式で選手宣誓した島貫丞(じょう)主将は「東北初優勝を意識して練習してきた。この経験を生かして夏、しっかりやりたい」と話した。東北勢の初優勝を果たすために何が必要なのか。選手それぞれが、この大会で課題を見つけた。高岡佐也子伊藤雅哉