国宝の本尊4月開帳 楠木正成ゆかりの寺

久保智祥
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観心寺(大阪府河内長野市

 大阪と奈良を隔てる金剛山のふもとにある観心寺(かんしんじ)は平安時代初期、空海の弟子の実恵(じちえ)と真紹(しんじょう)が伽藍(がらん)を造営し、国家安泰と厄よけを祈願する寺として栄えた。当時造られたのが、密教彫刻の最高傑作と名高い本尊如意輪観音菩薩(ぼさつ)像(国宝)だ。6本腕の如意輪観音像としては国内最古。ふくよかな顔立ちや肩の丸みなどは、つややかだ。像は秘仏で毎年4月17、18日にのみ開帳される。永島全教住職(51)は「このような時こそ天変地異を鎮める如意輪観音様にお参りして気持ちを楽にしていただければ」と話す。

 寺は南朝の忠臣、楠木正成(まさしげ)ともゆかりが深い。室町時代初期に建造された金堂(国宝)は、外陣を後醍醐天皇が正成を奉行に命じて完成させたと伝わる。また、正成が三重塔建立を誓いながら湊川の戦いで討ち死にしたため、1層のみとなった建掛塔(たてかけのとう)(国重要文化財)や正成の首塚もある。「正成公が大切にした利他の精神を広く伝えたい」と話す。

 《メモ》 大阪府河内長野市寺元、電話0721・62・2134。南海・近鉄河内長野駅から南海バス「観心寺」下車。入山料は通常大人300円。本尊開帳日は1千円。(久保智祥)