「旧北上川」って呼ばないで 自治体が目指す名称変更

岡本進
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 「旧北上川」ではなく、これからは「北上川」と呼んで――。宮城県石巻市が、市の中心部を流れる東北最大の河川について、名称変更の取り組みを始めた。震災の復興事業で、散策道を兼ねた河川堤防が整うため、北上川を前面に押し出したい考えだ。

 石巻は昔から「川湊(かわみなと)」として栄え、江戸時代には北上川の水運の拠点として江戸に米を運ぶ集積地として知られた。明治時代大洪水を機に治水対策が施され、石巻湾に注ぐ川と、その北側の追波湾へ流れる川に分流された。当時は「北上川」と「新北上川」と呼ばれていたが、新河川法の制定に伴い、昭和40(1965)年に北上川が「旧北上川」、新北上川が「北上川」の正式名称になった。

 ここ最近になり、市議会や地域の団体から「旧北上川北上川と呼んで欲しい」との要望も市にあり、市の案内地図や観光パンフレットなどで表記を変えることにした。ただ、公文書は「旧北上川」としなければならず、混乱を避けるために正式名自体を変えてもらうよう国に働きかけていく。亀山紘市長は「本流なのに、なぜ「旧」北上川なのか。違和感をもっていた」と話す。(岡本進)