「鉄面皮ぶりに驚き」金正恩氏の妹、文在寅氏を痛烈批判

ソウル=神谷毅
[PR]

 北朝鮮金正恩(キムジョンウン)総書記の実妹、朝鮮労働党の金与正(キムヨジョン)副部長は30日、談話を発表し、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が北朝鮮の弾道ミサイル発射について「対話の雰囲気に困難を与えることは決して望ましくない」と発言したことに、「ずうずうしいこと極まりない」などと強く批判した。朝鮮中央通信が同日、報じた。

 文氏は26日、北朝鮮軍の魚雷によって2010年に黄海沖で沈没した韓国哨戒艦「天安」の乗組員を追悼する記念式典でミサイル発射に言及した。談話で与正氏は、文氏が昨年7月に韓国の弾道ミサイル開発の現場を視察したことに触れ、「自分たちは平和と対話のためで我々は望ましくないとは、鉄面皮ぶりに驚かざるをえない」とした。

 与正氏はさらに「我々の自衛権を国連『決議』違反だの国際社会に対する『脅威』だのと言いがかりをつける米国の強盗のような主張を、(文氏は)そのまままねたものだ」とした。

 与正氏がこうした談話を出した背景には、南北関係の改善を望む文氏を牽制(けんせい)して最大限の協力を引き出したいのと同時に、ミサイル発射については自衛のための国防力強化だと正当化する目的があるとみられる。(ソウル=神谷毅)