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 強制退去処分を受けた外国人2人の施設収容が国際人権規約などに違反するとした国連の作業部会の意見書に対し、政府は「事実誤認」として異議を申し立てた。上川陽子法相が30日の記者会見で明らかにし、「法の定める適正な手続きに基づき適切に運用されている。誤解と不当な評価を正すため我が国の立場を伝えた」と語った。

 意見書は国連の「恣意(しい)的拘禁作業部会」が昨年9月23日付でまとめた。2人について個別の事情を評価せず司法による審査もないまま、仮放免を挟みながら計4年半~5年近くにわたって収容したとし、「法的根拠を欠く恣意的な収容」と問題視した。

 これに対し政府は、今月27日の異議申し立ての中で、2人が強制退去処分を決める手続き中に所在不明になったり仮放免中に罪を犯したりしたなどの個別事情を評価したと指摘。仮放免期間の延長を求めるなどの行政訴訟も起こしているとし、「司法上の審査・救済の機会が提供されている」と主張した。こうした経緯を踏まえ、仮放免が相当でないことを考慮して収容したと反論した。

 政府は収容長期化を解消するため、一定条件下で施設外での生活を認める「監理措置」の新設などを盛り込んだ出入国管理法改正案を今国会に提出しており、会期中の成立を目指している。(伊藤和也)