震災拾得物、処分前に魂抜きの法要「返しきれず残念」

星乃勇介
【動画】宮城県気仙沼市で震災拾得物の供養(魂抜き)があった
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 震災で持ち主が分からなくなった写真や位牌(いはい)の供養(魂抜き)が18日、宮城県気仙沼市の海辺であった。先月末で市の返却期限を迎え、処分するためだ。僧侶が読経をし、返却に携わった約20人が冥福を祈った。

 津波で壊滅した同市波路上地区に面する御伊勢浜海岸で供養があった。引き取り手が見つからなかった位牌約270点とアルバム、学用品などを海に向けて並べ、関係者が手を合わせた。

 返却事業を請け負った一般社団法人気仙沼復興協会の熊谷義弘代表理事(74)は「震災から10年、生活に追われて探せなかった人も多いだろう。返しきれなくて残念だ」と話した。

 市の昨秋のまとめでは、これまでに拾われたのは写真100万枚、その他1万8千点で、うち返却できたのは写真68万9千枚、その他1万3300点。傷みが激しく廃棄したものもあり、最終的に写真約11万800枚、その他1685点が残った。位牌などは3月中に処分予定。写真はデータとして残し、市危機管理課で閲覧できる。(星乃勇介)