男子生徒へのいじめ認定、自殺の直接的原因でないと結論

渡部耕平
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 八戸学院野辺地西高校(青森県野辺地町)の男子生徒(当時17)が一昨年1月に自殺した問題について、県青少年健全育成審議会いじめ調査部会は30日、再調査の報告書を県に提出した。いじめが自殺の要因の一つだと認めたが、直接的な原因ではなかったと結論づけた。

 男子生徒の遺族が「学校でいじめがあった可能性がある」と指摘し、同高を運営する学校法人「光星学院」(八戸市)が昨年、第三者委員会を設けて審議。昨年8月の報告書で「学校でのいじめは認められない」と判断したため、遺族が県に再調査を求めた。

 調査部会は昨年12月から今年3月まで13回審議し、遺族がいじめだと指摘した友人らの言動など12項目のうち4項目をいじめと判断した。4項目の中には男子生徒の教科書に「死ね」と書いたノートの切れ端が残っていたことや、友人から使い走りをさせられていた事実などが含まれ、男子生徒が「一連の行為で心身の苦痛を感じたものと認められる」「いじめがあったと判断する」とした。

 一方、男子生徒が自殺するまでの心理について、いじめの事象だけではなく、様々な人間関係で抱いた感情が境目なく関連しているとし、いじめは「自殺の一要因であると考えられるものの、直接的に自殺の原因であったとは認められない」と位置づけた。部会長の代理を務めた船木昭夫・青森大教授は会見で「(学校での)いじめや自殺が二度と発生しないことを願い、報告書を提出した。一つ一つの言葉や通信機器によるやりとりの中にいじめや自殺を引き起こすものが存在することを認識してほしい」と述べた。

 男子生徒の父親(58)は取材に「いじめがあったと認められ、ホッとしている。学校にはいじめが自殺に絡んでいたことを認め、謝罪してほしい」と話した。(渡部耕平)