上越新幹線、廃止続くおトクなきっぷ 割引より利便性?

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伊丹和弘
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 新潟―長岡間など県内で新幹線がお得に乗れた「新幹線Wきっぷ」が31日で販売が終了し、廃止になる。代わりとなる割引料金はなく、利用者は往復で約2千円高い通常料金で乗るしかなくなる。6月には新幹線回数券の販売も終わる。JR東日本は「新幹線のチケットレス乗車を拡大した。その利便性に価値を感じてほしい」と言うが……。

 Wきっぷは2015年3月14日に販売開始。新潟と燕三条、長岡、浦佐、越後湯沢間などの新幹線自由席に設定され、新潟―長岡の片道2枚で4200円(当時、現在は消費増税があり4280円)。この区間の現在の自由席通常料金は往復で6080円。その前にあった「Sきっぷ」では、新潟―長岡往復3千円。この6年間で事実上料金が2倍となった。

 廃止の理由をJR東日本本社広報部は「利便性を高める方向にシフトした。Suicaなど交通系ICカードを自動改札にかざすだけで乗れる『タッチでGo!新幹線』を新潟県内にも拡大。窓口や券売機に並ばずに利用できる」と説明。さらにポイント還元もあるとPRするが、還元率はモバイルSuicaで2%、通常のカード型だと0・5%。新潟―長岡の片道で、それぞれ60円分、15円分に過ぎない。

 廃止される「おトクなきっぷ」は他にもある。利用方法の制限はあるが「えちごワンデーパス」(1570円)との組み合わせで新潟―長岡間がWきっぷより安く利用できた「えちご料金回数券」(4枚つづり4千円)も同時に廃止。新幹線回数券(6枚つづり、新潟―東京間5万9700円)も廃止(6月30日販売終了)になる。

 代わりに同社はインターネット予約の「えきねっとトクだ値」を薦める。前日までの購入で15%割り引く。13日前までなら最大35%割引もある(いずれも席数制限あり)。Suicaによるチケットレス乗車「新幹線eチケット」が利用でき、「非接触による乗り降りはコロナ禍での利用者の安心につながる」とする。コロナ禍対策というなら収入減にも手当して欲しいものだが、県内駅間に「トクだ値」設定はない。

 利用者からは「SきっぷからWきっぷになって利用が減ったが、通常料金なら時間がかかっても高速バスを使う」「新幹線の自由席は客が少なくて空気を運んでいるのと一緒。運ぶ空気を増やすより、安い料金でも人が乗った方が良いと思うが」との声も。利用者が減りかねない廃止だが、利益は上がるのだろうか? 同社は「増収を狙ったわけではない」とだけ答えた。伊丹和弘

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区間  Sきっぷ Wきっぷ 通常料金

 <新潟> 

燕三条  2140 2560…

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