JA高知県に措置命令 通常米を特別栽培米と誤認させる

清野貴幸
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 通常栽培した米を農薬などを減らした「特別栽培」とうたって販売し消費者を誤認させたとして、消費者庁は30日、JA高知県高知市)に景品表示法違反(優良誤認)で措置命令を出し、発表した。特別栽培農産物を巡って同法に基づく措置命令を出すのは全国2例目という。

 対象となったのは「特別栽培米 仁井田(にいだ)米」「特別栽培米 仁井田米 にこまる」などの名称でJA高知県が売った袋詰めの玄米と精米の計4商品(5キロ、10キロ、30キロ)で、販売期間は2019年11月8日ごろから20年11月6日ごろまで。

 消費者庁公正取引委員会によると、4商品の包装には、農水省のガイドラインに沿って県内での一般的な栽培方法より農薬と化学肥料を半減させたとする特別栽培米と表示していた。実際には3商品が全部、1商品は一部の米が一般栽培によるものだったという。

 消費者庁は、実際のものより著しく優良であると消費者を誤認させる表示だとして、法律違反であることを周知することや再発防止策などを命令した。

 記者会見した木村勝彦・食品表示対策室長は「消費者の信頼と、手間をかける生産者の努力の双方を裏切る残念な行為だ」と指摘した。

 JA高知県の秦泉寺(じんぜんじ)雅一組合長は「責任は非常に重いと受け止めている。コンプライアンスの順守や管理体制の強化を徹底する」などとコメントを出した。

 JA高知県の米販売をめぐっては、ブランド米「仁井田米」の産地を偽装したり、古米を新米と称したりする不適切な事案が判明している。(清野貴幸)