トランスジェンダーを知って エースホテルが啓発動画

大貫聡子
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 31日は「国際トランスジェンダー認知の日」。生まれた時の性別と性自認が異なるトランスジェンダーや性的少数者への理解を広めようと、啓発動画がインターネット上で公開されている。作ったのは、京都市中京区で昨年開業した米国系のエースホテル京都だ。

 動画は、ホテルのロビーやレストランなどが舞台。トランスジェンダーでモデルのKEISHAN(ケイシャン)さん(24)が、ホテル内をファッションショーのランウェーに見立てて歩き、思いを語っている。

 着ているのは、小泉智貴(ともたか)さん(32)がデザインする「トモ・コイズミ」のドレス。小泉さんは、米ニューヨークのコレクションに参加したり、ミュージシャンの衣装を手がけたりして注目されていて、今回の動画について「自分のしたい格好、理想の姿で生きられる社会になるべきだ。自分もゲイという性的少数者の一人として、そうしたメッセージをファッションの力で発信したかった」と話す。

 企画したのは、ホテルのイベント担当、マギー・ジェイムスさん。1999年に米シアトルで開業したエースホテルは創業メンバーに性的少数者がおり、「LGBTQは仲間」という社風だ。ジェイムスさんは「トランスジェンダーは長い間、不公平や無神経さに耐えてきた。認知を広げて、当事者に安心と自信を与えたかった」と話す。

 ジェイムスさんいわく、2年前に知り合ったKEISHANさんは「いつも堂々と自分自身についてオープンに話し、日本の若いリーダーとなりえる人」。その夢をかなえようと思ったという。

 KEISHANさんは小学生のとき、「自分は男性ではない」とはっきり感じるようになった。生まれ育った長野県飯田市から18歳で上京。タレントとして活動したものの、「オネエ」の役割を求められることばかり。どうしたら自分のままで生きられるのか悩み、トランスジェンダーのモデルとして世界で活躍しようと決意した。昨年、モデル事務所と契約したばかりだ。

 今回の動画では、こんな思いを語っている。

 「トランスジェンダーとして堂々と生きていていいのか。悩んでいる人は多いと思うけど、もっともっと自分を愛してほしい」

 動画はホテルの公式インスタグラム(@acehotelkyoto)で公開中。ホテル内のレストランでは31日から、認知の日を祝うオリジナルカクテルを提供する。その売り上げの一部は、ジェンダー平等の実現に取り組む団体に寄付されるという。(大貫聡子)

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男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]