日銀短観、大企業・製造業は改善 9月調査から回復続く

山下裕志
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 日本銀行が1日発表した3月の「短観」は、代表的な指標の大企業・製造業の業況判断指数(DI)が、前回の2020年12月調査より15ポイント上向き、5となった。3四半期連続で持ち直し、新型コロナウイルスの感染拡大以前の水準を回復。一方、大企業・非製造業はマイナス1と、4ポイントの改善にとどまった。

 DIは景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」とした割合を引いた指数。大企業・製造業は円安傾向が追い風となり、中国向けなどの輸出が好調だった。コロナ禍前の2019年12月調査で0だったDIは、20年3月にマイナス8、6月にはリーマン・ショック後の09年6月(マイナス48)以来の低さとなるマイナス34に落ち込んだ。20年9月調査で改善に転じて以降、回復が続いている。

 一方で、大企業・非製造業は厳しい景況感が続く。回復を支えた旅行支援策「Go To キャンペーン」が全国一斉停止となったうえ、1月には緊急事態宣言が出たことも重荷になった。20年9月調査で1年3カ月ぶりに改善へ転じ、20年12月調査で2四半期続けて持ち直したが、宿泊・飲食サービスや遊園地などの対個人サービスが暗転した。

 短観は「全国企業短期経済観測調査」の略で、経営者らに景気の見方や投資計画などを3カ月ごと(3・6・9・12月)に尋ねる。全国の約1万社が対象で回答率は100%近く、景気の動きを全体的に映す。

 業況判断DIは自社の景況感について「良い」「さほど良くない」「悪い」の3択で答える。例えば、約2千社(20%)が「良い」、約4千社(40%)が「悪い」と答えると、DIは20から40を引いたマイナス20となる。(山下裕志)