ミャンマー対応、安保理また一致せず 死者520人以上

ニューヨーク=藤原学思
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 国軍によるクーデターが起き、混乱が続くミャンマー情勢について、国連安全保障理事会は3月31日、英国の要請で非公開の協議を実施した。国軍側に制裁を科す方向で一致できるかが焦点だったが、中国とロシアなどが反対し、意見はまとまらなかった。

 安保理ミャンマーをめぐって協議するのは2月1日のクーデター発生後、これで3回目。過去2回は報道声明と議長声明を出し、国軍側に暴力をやめるよう促してきた。だが、抗議のデモ隊ら多数の市民を国軍側が殺害する事態が続く。

 英国のウッドワード国連大使は31日の協議後、報道陣に「非常に良い話し合いができた。次のステップについて、他の理事国と議論を続けていく」と語った。ただ、具体的な措置について問われると、「重要なのは、暴力の終わり、恣意(しい)的に拘束されている人びとの解放、ミャンマーを民主主義と安定への道へと戻すことだ」と従来の主張をくり返し、制裁の可能性には触れなかった。

 中国国連代表部は協議後に「一方的に圧力をかけ、制裁や強制措置を求めることは緊張と対立を悪化させ、状況をさらに複雑にするだけで、まったく建設的ではない」との声明を発表。決議を採択するには中国が拒否権を行使しないことが条件で、現時点でその見通しは立っていない。

 国連によると、ミャンマーを担当するバーグナー特使は協議で、クーデター発生後の死者が520人以上に上ることを指摘。「人々に対する広範かつ組織的な攻撃を、我々は目の当たりにしている」と述べた。

 バーグナー氏は安保理に対し、「利用可能な全ての手段を検討し、集団で正しい行動をとるよう求める」と主張。制裁決議を念頭に置いているとみられる。また、来週にも東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国を訪問し、指導者らと議論する意向も示した。(ニューヨーク=藤原学思)