父へのモヤモヤ、ラブレターに レ・ロマネスクTOBI

有料会員記事

富岡万葉
[PR]

 ピンクの衣装に金のかつら、メイクを決めて厚底ブーツで歌い踊る。2人組の音楽ユニット「レ・ロマネスク」のボーカルが小説を書いた。

 「七面鳥 山、父、子、山」(リトルモア)は、TOBI(トビー)の自伝的な一作。山間部を舞台に父子の38年間を描く。父フミャアキはデコトラ(電飾したトラック)の運転手。あきれた言動でいつも家族を振り回すが、外面は良い。内気な息子は周りの目を気にしている。

 酔っ払って小学校の運動会に女装してきた父に抱きしめられ、息子はささやかな反抗を誓う。父のような大人にはならない――。レ・ロマネスクの楽曲「ヒゲと風船」では少年の決意をこう繰り返す。

 しかし、息子は渡仏してユニットを結成。ド派手な衣装をまとうようになる。それはステージに立つための「よろい」だ。「これが自分にとってのデコトラだと気づいたんです。フミャアキも複雑な気持ちを明るい外面の下に隠していたんですね」

 キッチュな楽曲で表してきた…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。