池江璃花子は言った「消さないで」 五輪出場権に届くか

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照屋健
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 病室の彼女に、こう切り出した。「ちょっと、真剣な話なんやけど」

 2019年の夏、スポーツ用品メーカー、ミズノの競泳担当・藤田真之介さん(45)は、白血病で入院中の池江璃花子(20)=ルネサンス=と向き合っていた。

 ミズノは池江が15歳のときにブランドアンバサダー契約を結んだ。中学生の水泳選手のスポンサーになるのは初めてだった。

 祝勝会でカメラ役を買って出ると、池江は「一緒に撮りましょうよ」。注目度が上がっても、気遣いができる性格はそのままだ。そんな彼女はいつしか、競泳関連の広告に欠かせない存在となった。

 19年2月、池江の白血病が明らかになった。池江を広告で使い続けても、使うのをやめても、さまざまな声が寄せられることが予想された。

 藤田さんが気にしたのは、闘病生活への影響だった。「広告塔」であり続けることが、復帰へのプレッシャーにならないか心配だった。

 意を決して、池江に聞いた。

 「(広告を)どうしたい?」

 「う~ん」

 池江は少し間を置いてから答…

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