空爆で失神、川を下りタイへ 恐怖・痛み「村戻れない」

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メーホンソン=乗京真知、バンコク=福山亜希
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 クーデターで権力を握ったミャンマー国軍が、少数民族カレンの武装勢力の支配地域を複数回にわたり空爆し、多くの死傷者や避難民が出た。国境を越えたタイ側の病院で手当てを受けた2人が、3月31日から4月1日にかけて朝日新聞の取材に応じ、「爆撃の恐れがある村には帰れない」と訴えた。

 現地報道によると、ミャンマー国軍は3月27日夜から、タイと国境を接する東部カレン州を拠点とする武装組織「カレン民族同盟」(KNU)の支配地域を断続的に空爆した。一時は約2800人が国境を越えてタイ側に避難した。

 朝日新聞記者はタイ側の病院で医師の立ち会いのもと、治療を受けた負傷者らに話を聞いた。カレン州に住んでいた女性ノームークルーさん(25)は27日夜、自宅のある村を2度にわたり爆撃された。1度目は戦闘機の轟音(ごうおん)を聞いて森に逃げたが、2度目は家ごと爆風で飛ばされた。失神し、翌朝に意識が戻ったが、一緒にいたおいは即死状態だったという。

 顔のやけどの痛みをこらえながら、小舟で国境の川を約20キロ下った。30日昼に川沿いのタイ北部メーホンソン県の診療所で処置を受け、病院に運ばれた。今も胸に痛みが残り、呼吸が苦しいという。「暴力が続く限り、村には怖くて戻れない」と声を絞り出した。

 農家の男性ソーラーブレーさん(48)の村では、27日昼過ぎから軍用機が上空を旋回。計4回の爆撃で民家や倉庫が焼けた。爆風で右の鼓膜が破れて失神し、爆弾の破片で肺に穴が開いた。現在は病室で酸素吸入器をつけている。「村に残っている妻と子ども4人が心配でならない。村人をこれ以上、苦しめないでほしい」と話した。

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