災害時の生理用ナプキン備蓄、20年間更新せず 金沢市

岡純太郎
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 金沢市が災害に備え備蓄していた生理用ナプキン5千個について、2019年度に買い替えられるまでの約20年間、一度も更新されていなかった。市への取材でわかった。買い替え後、5千個は外装の汚れなどが目立つなどしたため、災害時の簡易トイレの吸水材に使うため保管していたが、新型コロナウイルス禍による困窮世帯への無料配布を求める声が3月の市議会で上がると、改めて提供を検討したという。

 同市危機管理課によると、古いナプキンは阪神・淡路大震災を受け、1995~99年に、災害時の市民への配布用として市内の備蓄倉庫に保管され、市が19年度に新たに1万5千個を備蓄するまでそのままだったという。買い替え時に改めて古いナプキンの状態を確認すると、包装が破れたり、外装の汚れがあったりしたため「使用に抵抗感がある」とし、別用途での使用を決めたという。

 その後、コロナ禍で困窮する女性の支援策として生理用品の無料配布を求める声がSNS上で高まり、全国の自治体で配布する動きが拡大。同市でも3月の市議会で備蓄用の提供を求める声が浮上した。市は19年度に購入したものは災害用なので提供できないとして、古いナプキンの提供を改めて検討したが、買い替え時と同じ理由で再度断念したという。また、議会で取り上げられた後、市がメーカーに問い合わせたところ、使用推奨期間がそもそも5年だったことがわかったという。

 また市はこのほか、大人用・子供用の紙おむつ各5千枚も約20年間更新していなかったという。市はおむつについても、災害時の簡易トイレの吸水材として再利用し、今後は他の自治体を参考に備蓄品の更新サイクルなどを定めた計画策定を検討するとしている。(岡純太郎)