新型コロナのワクチン接種 副作用の頻度はどれぐらい?

酒井健司
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 前回、新型コロナワクチンを接種したところまでコラムでご報告いたしました。新型コロナワクチンの副作用として比較的多いのは接種後の痛みです。針を刺されて筋肉注射されるときの痛みとは別に、接種した部位に炎症が起きて筋肉痛のような痛みが出るのです。人によっては接種したほうを下にして寝られなかったり、腕を上げるのがつらかったりすると聞きます。

 幸い、私には接種後の痛みは軽かったです。針を刺されたところを押さえると痛いのは痛いですが、触らないとどちらの腕に接種したのかもわからないぐらいです。押さえたときの痛みも接種後2日もするとなくなりました。痛み以外のよくある副作用である発熱や頭痛もありませんでした。接種した翌日、起床したときに軽い倦怠(けんたい)感があり出勤するのはダルいと感じましたが、これは接種していないときでも同じです。

 ただ、副作用の起こり方は個人差があります。どれぐらいの頻度で副作用が起きるかはすでにデータがあります。日本人のデータも積みあがっており、すでに接種された医療従事者約2万人のデータを厚生労働省のサイトから見ることができます。接種部位の疼痛(とうつう)は接種者の約90%に起きています。70%ほどが「痛みを感じるが、特に気にならない」という軽度なもので、20%ほどが鎮痛剤を必要とする中等度以上です。接種翌日が最も多く、接種後数日でほとんどの人が良くなります。

 接種部位の疼痛は、接種1回目も2回目も約90%であまり差はないですが、発熱は2回目の接種後のほうが多いです。37.5度以上の発熱は1回目後が3.3%、2回目後が35.6%でした。1回目のワクチン接種である程度の免疫がつきますので、2回目以降で反応が強くなるのは予想されていたことです。他にも、倦怠感は1回目後が23.2%、2回目後が67.3%、頭痛は1回目後21.2%、2回目後49.0%です。いずれも接種翌日が最も頻度が高くなります。

 大事な用事のある前日はワクチン接種を避けたほうがいいでしょう。また、疼痛や発熱や頭痛は、解熱鎮痛薬で症状が軽くなります。あらかじめ準備しておいたほうがいいかもしれません。私も4月中旬に2回目の接種を予定していますので、注意しておきます。

 疼痛や発熱以外の、アナフィラキシーなどの副作用についての情報も、厚生労働省のサイトで詳しく公表されています。報告された症例については、接種者の年齢性別、接種日、発生日、ロット番号、症状、報告医による因果関係の評価、重症度、転帰が一覧になっています。多くの人にワクチン接種が可能になるころにはさらに多くのデータが集められているでしょう。個々のワクチン接種の是非については、まずはかかりつけ医に相談することをお勧めしますが、より詳しく情報を知りたい方は厚生労働省のサイトを探してみてください。

 ※新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査(厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_kenkoujoukyoutyousa.html別ウインドウで開きます

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<アピタル:内科医・酒井健司の医心電信・その他>http://www.asahi.com/apital/healthguide/sakai/別ウインドウで開きます(酒井健司)

酒井健司

酒井健司(さかい・けんじ)内科医

1971年、福岡県生まれ。1996年九州大学医学部卒。九州大学第一内科入局。福岡市内の一般病院に内科医として勤務。趣味は読書と釣り。医療は奥が深いです。教科書や医学雑誌には、ちょっとした患者さんの疑問や不満などは書いていません。どうか教えてください。みなさんと一緒に考えるのが、このコラムの狙いです。