「香港民主の父」ら7人に有罪判決 未許可のデモに参加

広州=奥寺淳
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 香港の裁判所は1日、2019年の逃亡犯条例改正案に反対するデモをめぐり、「香港民主の父」とも呼ばれた李柱銘(マーティン・リー)氏ら民主派7人に対し、違法な集会を組織・参加した罪で有罪判決を言い渡した。米国は「香港の自由を侵害するものだ」と反発している。

 ほかに有罪になったのは、中国共産党に批判的な香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英氏や、天安門事件の追悼集会を毎年主催する民主派団体主席の李卓人氏ら。19年8月に香港中心部で約170万人(主催者発表)が参加した政府への抗議デモで、当局が集会を認めた香港島のビクトリア公園に市民が入りきれず、金融街までデモ行進したことが問題視された。量刑は16日に言い渡される。

 元立法会(議会)議員で民主党の主席も務めた李柱銘氏は、香港の中国返還前から民主化運動に携わり、穏健派としても知られる。しかし当局は未許可の反政府デモに対して厳しく取り締まり、裁判所もこれに沿って有罪判決を出した形だ。李氏ら5人は保釈が認められた。

 黎氏はこのほか、SNSやメディアを通じた発言が外国からの対中制裁圧力につながったとして、香港国家安全維持法国安法、外国勢力との結託)の罪でも起訴・勾留されている。

 米国務省のプライス報道官は1日の記者会見で今回の判決について、「中国政府と香港当局が、いかなる平和的な抗議も弾圧しようとすることの表れだ」と指摘。「米国は、約束された自治と自由を守るため平和的に抗議した香港の人々を支持する」と述べ、中国政府と香港当局の責任を追及する考えを示した。(広州=奥寺淳