ロケット開発は魔物との闘い  新型H3、初飛行へ佳境

有料会員記事

小川詩織
写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 H2Aロケットの後継として開発が進むH3ロケット。高い性能と成功率を誇るにもかかわらず、商業打ち上げの受注で苦労したH2Aの経験から、信頼性を高めながら打ち上げコストの半減を目指す。日本の主力として今後20年間、世界のロケットとシェアを競うことになるが、新型エンジンの開発が難航している。今のところ、初打ち上げは2021年度の予定だ。

 「ロケットエンジンの開発には魔物が潜んでいる。技術的な限界への挑戦は一筋縄ではいかない」

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の岡田匡史プロジェクトマネージャは苦労を隠さない。

 H3の新エンジン「LE9」の燃焼試験で昨年5月、燃焼室の内壁に14カ所の亀裂が見つかった。エンジンに燃料を送るタービンの羽根にもひびが確認された。内部の温度を下げるなど設計を見直したが、予定していた20年度内の初打ち上げは延期になった。

 LE9の開発は、コスト削減の鍵を握る。H2AのLE7Aエンジンは高効率だが高価だったため、部品数を2割減らせる簡単な方式にする。内圧も下げ、破損しても爆発しない安全なエンジンを目指す。

 だが、この方式はもともと大推力を出しにくい。

 それでも、LE7Aの4割増…

この記事は有料会員記事です。残り999文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら