米議事堂の検問に車が突入 容疑者の男と警官1人が死亡

ワシントン=大島隆、合田禄
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 米ワシントンの連邦議会議事堂で2日、検問で警備していた警察官に車が突っ込み、警察官1人が死亡、1人がけがをした。運転していた男は車から出てナイフを振り回し、警察官に撃たれて死亡した。議事堂は一時閉鎖となった。

 議会警察によると、2日午後1時ごろ、連邦議会議事堂北側の検問のバリケードに車が突入した。制止しようとしてひかれた警察官2人のうち、議会警察に18年勤務している男性警官が亡くなったという。

 CNNは捜査当局の情報として、容疑者は25歳の男だと報じている。事件の数週間前、ソーシャルメディアに「職を失い、病気で苦しんでいる。連邦政府にマインドコントロールされている」という趣旨の書き込みをしていたという。

 男が車で突入した後、閉鎖された議事堂周辺では州兵や警官らが数メートル間隔に並んで取り囲んで警戒にあたり、物々しい雰囲気に包まれた。事故直後の現場では、ボンネットがひしゃげた青いセダンがバリケードに衝突したまま停車。フロントガラスが割れ、運転席のエアバッグが飛び出し、ドアとトランクは開いたままで、車内や周辺を警察官が調べていた。

 議会警察の担当者は現場付近で会見し、「議会警察にとって非常に困難な時です。1月6日の(議事堂襲撃)事件の後、そして今日、ここで事件が起きた」と語った。

 ワシントンでは1月6日、トランプ大統領の支持者が議事堂を襲撃する事件が発生。警察官1人を含む5人が死亡した。その後は警察と州兵が議事堂内や周辺地域で厳重な警備体制を敷いていた。議会警察は3月4日にも、武装集団が議会襲撃を計画しているとの情報を受けて警備を強化しており、議会がこの日の審議の一部を延期していた。

 事件を受け、バイデン大統領は2日、「連邦議会で働く人、警備する人にとってどれだけ困難な時期かを我々は理解している。勇気ある警察官の死を悼み、ホワイトハウスの国旗を半旗に降ろすことを命じた」との声明を出した。

 民主党のペロシ下院議長も同日の声明で、死傷した警察官らについて「多くの人が心を痛めている。そして勇敢に議事堂を守ってくれたことに感謝している」と弔意を示した。(ワシントン=大島隆、合田禄)