検査や隔離不要 米CDC、ワクチン接種後の旅行に指針
米疾病対策センター(CDC)は2日、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了すれば「旅行しても感染したり、感染を広げたりするリスクは低い」とするよう一般向けの指針を更新した。接種を完全に終えた人が米国内を旅行する場合は、ウイルス検査や自主隔離が不要になるという。
ワクチンの種類に応じて1回または2回接種した後、2週間たった人が接種完了となる。
新たな指針でも、公共交通機関でのマスク着用は引き続き必要だとしている。接種を完了した人が米国外へ渡航する場合は、目的地が求めていなければ事前の検査は必要ない。帰国時は、事前の陰性証明が必要で、到着後3~5日の検査も求めているが、自主隔離は必要ないとした。
CDCによると、米国ではすでに1億5千万回のワクチンが接種されている。少なくとも1回打った人は約1億人(人口の約30%)、完全に接種を終えた人は約5600万人(同約17%)いる。1日300万回近いペースでワクチンを接種している。
ただ、いまも米国では毎日約6万人強の感染者が確認されていて、前週比で約8%増加している。
ロシェル・ワレンスキー所長は「この時期の旅行を勧めているわけではない。科学はワクチン接種が完了すれば、安全により多くのことをできると示しているが、多くの米国人がまだ接種を完了しておらず、感染者が増加しているという現実とのバランスもとらないといけない」と話した。(ワシントン=合田禄)
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