[PR]

 渦や曲線の造形美で縄文文化の最高峰ともいわれる水煙文土器を集めた企画展が、山梨県笛吹市一宮町千米寺の釈迦堂遺跡博物館で開かれている。県内から出土した約60点をデザイン別に分け、縄文人の創造性に迫る展示となっている。

 約5千~4500年前の縄文中期につくられた水煙文土器は、山梨や長野のほか、東京、神奈川、静岡などで約200点が出土。口縁部に把手(とって)のように造形された渦や曲線の装飾が特徴だ。土器から立ち上る湯気のようにも見えるため水煙文と呼ばれ、新潟県の火焰(かえん)型土器と並び芸術性の高さが評価されてきた。

 企画展は、山梨県立考古博物館の故・今福利恵さんの研究成果に基づき、把手の形状によって「丸窓ドーム形」「円環形」「渦巻ドーム形」の3パターンに分類。このうち渦巻ドームは、把手の頂点が丸みを帯びた渦でソフトクリームのように見える。

 このほか、シンプルに渦巻きを表現した渦巻文長胴甕(かめ)土器、背面に渦巻きのデザインのある人面のついた把手など、水煙文土器との関係が注目される土器も並べた。

 一瀬一浩学芸員は「メビウスの輪のような土器もあり、技術や芸術性も高いが、火焰型に比べ知名度は低い。このすばらしさをたくさんの人に知ってほしい」と話す。

 6月21日まで。火曜休館。問い合わせは同館(0553・47・3333)へ。(永沼仁)

関連ニュース