池江本人も想定外だった復調 「自己ベスト」の原動力

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木村健一
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 ゴール板にタッチすると、池江璃花子は水の中で肩を小刻みにふるわせた。しばらく、涙が止まらなかった。

 57秒77でメドレーリレーでの五輪代表を内定させ、優勝直後のインタビューでは「自分が勝てるのはずっと先のことだと思っていた。順位が決まったときはすごくうれしかった。本当に、もう、言葉にできないです」と率直な思いを口にした。

 スタートの反応は少し遅れたが、大きな泳ぎで前半の50メートルを2番手でターン。残り25メートル付近で先頭に躍り出ると、最後は体半分ほどの差を付けてレースを制した。

 「正直、この100メートルバタフライは、一番、(体力や感覚が)戻ってくるのに時間がかかると思っていた種目だった。仲間たちが全力で送り出してくれて、今、すごく幸せです」

 2年前のいまごろ、池江は病室にいた。白血病と闘うために抗がん剤を使い、髪は抜け落ち、何度も吐き戻した。

 病に倒れるまでは国内で敵な…

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