名古屋城のお堀彩り半世紀、ハクチョウ最後の1羽に

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小松万希子
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 名古屋城の水堀に、ハクチョウが1羽すんでいる。「シロちゃん」「クーちゃん」。近隣の住民などが思い思いの名前で呼ぶと、優雅に泳いで水辺に近づき、餌をねだるように頭をもたげる。観光客にも人気で、写真を撮る人も多い。

 広いお堀に1羽だけ。なぜ?どこから来たのか?関係者に話を聞いた。

 お堀を管理する名古屋城総合事務所によると、お堀に住むのはコブハクチョウ。公園などで飼育されることが多いという。1978年に、名古屋城のPRなどを担う財団法人「名古屋城振興協会」から2羽の寄贈を受けたのが、残っている最初の記録だという。

 その後繁殖を試み、95年の調査では水堀周辺で20羽の生息を確認。その後、老衰などで数が減り、現在はついに最後の1羽となった。年齢や性別は不明だという。

 「昔は一帯を何羽も飛び回っていたんです」。水堀周辺に住む住民に聞くと、そう口をそろえる。

 様々な逸話もあるそうだ。

 「庄内川まで飛んでいって、民家の物干しざおにとまった」

 「名城公園のマラソンコースに陣取り、ランナーを迂回(うかい)させていた」

 水堀のそばで50年以上営業している喫茶店「ノル・シャトー」(西区)の20年ほど前のキャッチコピーは「白鳥の見える喫茶店」。テレビのCMを流したこともあるという。

 店主の石原賢治さん(63)は、ハクチョウのルーツについて、こんな話を聞いた。

 「私が18歳くらいのころ…

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