第2回株取引が一夜にして英国外に シティー、色あせる金融街

有料会員記事

ロンドン=和気真也
[PR]

誤算 EU離脱後の英国(中)

 世界中からお金が集まる「金融センター」として名高い、英ロンドンの金融街シティー。英国の象徴とも言える場所の一つで、欧州連合(EU)離脱後もその地位は揺るがない、と言われてきた。ところが、その触れ込みに疑問符がつく事態が起きている。

 新型コロナウイルス感染対策で、外出制限が続くロンドン。2月末の平日の昼間、大学生のマナー・タマーさん(19)は大きな柱を備えた重厚な建物を背景に、友人とインスタグラム用の写真を撮っていた。

 「柱の雰囲気が良い」と満足そう。そして、「この建物が何かは知らないけれど」と笑いながら見上げたのは、中央銀行のイングランド銀行だ。ロンドンの金融街シティーのど真ん中。道を挟んで王立取引所が立ち、近くには世界的な保険市場のロイズ・オブ・ロンドンがある。

 通常なら銀行員らが行き交う街だが、いまやオフィスは在宅勤務が基本となり、人影はまばら。静かな街の古い建物群は映画のセットのようで、この機を逃すまいと若者が撮影にやってきていた。

シティー

ロンドンの中心部にある1マイル(約1.6キロ)四方の自治区「シティー・オブ・ロンドン」の略称。イングランド銀行やロンドン証券取引所、国際的な金融機関に加え、会計や法律関係の事務所が集まっています。米ニューヨークのウォール街と並ぶ世界の金融センターと称されます。2020年にはここから800を超えるベンチャー企業が生まれました。

 思いがけぬ「インスタ映え」の場所となったシティー。だが、英国がEUから完全離脱したいま、人影の少なさにとどまらない厳しい変化にさらされている。

 1月。シティーを抱えるロン…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

連載誤算 EU離脱後の英国(全3回)

この連載の一覧を見る