長崎・壱岐で市長リコール活動へ 職員が会食、集団感染

米田悠一郎
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 長崎県の離島・壱岐市で5日、市民有志の団体が白川博一市長(70)=4期目=の解職請求リコール)に向けた活動を始めると発表した。市職員の会食が原因の新型コロナウイルスの感染者集団(クラスター)発生を許し、十分な説明や対策をしなかった責任を問うとしている。今月下旬にも署名活動を始める予定。

 壱岐市は九州本土と対馬の間の玄界灘に浮かぶ壱岐島を中心とし、面積は約139平方キロ。同市では昨年12月24日に会食した市職員22人中6人が新型コロナに感染。同月半ばまで7人だった市内の感染者数は約半月で63人に急増した。この会食の6日前には白川市長が市議ら30人との懇親会に参加していたことも明らかになり、市長は今年1月下旬、「危機意識に欠けた」として自身を含む3人を減給処分にした。

 リコール活動を始める団体「壱岐の未来」は、新型コロナを巡る市の対応を批判する元農協組合長や元市議らが2月に結成した。白川市長の懇親会参加が「職員のクラスターの間接的要因を作った」と指摘するほか、クラスター発生後に市から適切な情報提供がなく、市民を「年末年始に恐怖と混乱の渦に陥れた」と主張する。今年度予算で市民サービスが一方的に削減されたことも挙げ、市政運営の責任を問うため白川氏の解職請求をめざすとしている。

 5日に会見した藤尾和久代表(47)は「ことの発端はコロナ。市の将来に疑問しかない。安心安全、平穏に暮らせる壱岐島をめざし声を上げる」と述べた。

 白川市長は同日、報道陣の取材に応じ、「(昨年12月の)会食については改めておわび申し上げる。(実績を)評価されて(昨年4月に)4選したと思っており、(リコールの動きは)残念だと思う」と話した。

 リコールの請求には有権者数の3分の1(3月1日現在で7278人)以上の署名が必要で、1カ月の期間内に必要数を集めれば、解職の賛否を問う住民投票が実施される。有効投票の過半数が賛成すると失職する。(米田悠一郎)