シリコンバレーで感じた 米巨大ITの苛烈なせめぎ合い

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サンフランシスコ=尾形聡彦
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経世彩民 尾形聡彦の目

 「私たちの未来は、我々の生活をよりよいものにする技術革新と共にあるのか? それとも、我々にこれまでにないほど侵食してきているターゲティング広告のために、恐怖をあおり、過激主義をさらに推し進めるツールと共にあるのか?」

拡大する写真・図版2021年1月、オンラインで参加した欧州でのプライバシーを巡る会議で、個人情報保護の重要性を力説するアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)=配信映像から

 アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は1月末、強い調子で訴えていた。プライバシーを巡る会議でのことだ。フェイスブック(FB)や、グーグルの主力ビジネスであるターゲティング広告に矛先を向けていることは明らか。まるで「善と悪の戦い」とでもいうような口ぶりだった。

 世界が昨年来、コロナ禍でおおわれるなか、グーグル、アマゾン、FB、アップル、マイクロソフト(MS)の米西海岸の巨大IT5社はいずれも、昨年10~12月期に売上高、純利益が過去最高を更新した。巣ごもりや在宅勤務で一気に拍車がかかったデジタル化の流れを、しっかりとらえている。

 世界の企業の時価総額ランキングでも首位のアップルを皮切りに、10位以内には米西海岸の先端的な企業6社が入る。世界経済の重心はいまや米西海岸にあるといっていい。

 その米巨大ITをシリコンバレーで取材していて肌で感じるのは、大手同士がいま、直接ぶつかり合い始めている強い風圧だ。

 アップルが1月下旬に発表し…

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