中国空母、沖縄本島と宮古島間を通過 領海侵犯はせず

成沢解語、北京=冨名腰隆
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 防衛省は、中国海軍の空母「遼寧(りょうねい)」など艦艇6隻が3日午前8時ごろ、長崎県の男女群島の南西約470キロの公海上を南東に進むのを海上自衛隊が確認したと4日発表した。沖縄本島宮古島の間の公海上を南下し、太平洋へ抜けた。領海侵犯はなかった。

 遼寧のこの海域の通過は6度目で、直近は昨年4月28日。海自は護衛艦などで監視した。同省は4日午後、海上を警戒する中国の哨戒機沖縄本島宮古島の間を通過したことを確認し、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進スクランブル)させたとも発表。領空侵犯や危険な行動はなかった。

 今回、遼寧にはアジア最大級を誇る排水量1万トン級の055型大型ミサイル駆逐艦「南昌」や、最新鋭の駆逐艦「太原」など北海艦隊の主力艦船が同行。空母打撃群本来の目的である遠洋海域に進出し、より実戦に近い訓練を行うことが目的とみられる。

 中国軍を統べる中央軍事委員会は2月、実戦を意識して訓練のレベルを高めるよう指示。同月には国営中央テレビが南シナ海の島で海軍や空軍、ロケット軍などが参加する合同演習の様子を報じた。台湾や南シナ海をめぐり緊張が高まるなか、周辺海域での米軍の影響力を意識し、牽制(けんせい)する動きを強めている。(成沢解語、北京=冨名腰隆